2010年3月13日

【追記あり】新連載『結婚もっと失格』

suteki.gif

「クレイジー・ヤン」で新連載を始めました。

クレヤンは(基本)通販限定の、「究極の夫婦雑誌」。
元SPA!編集長のツルシカズヒコさんと、
その奥様である服装家・イラストレーターの
ワタナベ・コウさんが二人で作っています。
デザイン担当はコウさんの弟、わたなべげんさん。

一般の雑誌より定価が高いですが、
私は紙媒体というものは本来、
このくらいの定価をつけないと
採算が合わないのではと思っています。
(普通は赤字ぶんを広告費でまかなってる)

定期購読すると安くなります。
実物を手にとって確認したい方は、
吉祥寺の四月
http://shigatsu.jp
で扱っていますので是非。
四月以外の取り扱っている店に関しては、
公式サイトをご覧ください。
http://www.kureyan.com

クレヤンについては過去にも
何度か紹介を書いてきました。
「クレヤン 枡野」で検索してみて。

結婚失格
淋しいのはお前だけじゃな

新連載『結婚もっと失格』は、
『結婚失格』(講談社)の続きのような、
そうでもないような作品です。

「掌編オムニバス小説」
と銘打っていただきました。
短歌+400字の文の繰り返し
というのは、
『淋しいのはお前だけじゃな』(集英社文庫)
のスタイルを踏襲しています。

連載の最後に自筆プロフィールを書きました。

 枡野浩一(ますの・こういち)
 自筆プロフィール
 1968年、東京うまれ。ツルシさんが編集長だ
 った頃の「週刊SPA!」で歌人としてデビュー
 しました。離婚の顛末は、『結婚失格』(講
 談社)、『あるきかたがただしくない』(朝
 日新聞社)などの著書に詳しく書いています。
 「もっと離婚のことを書いて」と出版社の人
 に言われたことは一度もなかったのですが、
 初めてクレヤン編集部からそういうご提案を
 いただいて、書いてみようと思いました。こ
 の「結婚もっと失格」には続きがあります。
 同じテーマをちがう角度で繰り返し書くと思
 います。くどいかと思いますが、おつきあい
 ください。クレヤンのバックナンバーで、著
 書に書かなかったような離婚のあれこれも語
 っていますので、この機会にご参照ください。
 最新刊は、私に似て勉強も運動も苦手らしい
 息子がいつか読むように祈って書いた青春小
 説『僕は運動おんち』(集英社文庫)。いま、
 新しい小説に取り組んでいます。詳しくは公
 式ブログで。短歌はtwitterに発表しています。

『一人で始める短歌入門』(ちくま文庫)や、
毎日新聞「ここち」の連載『短歌でダイエット』に引き続き、
後藤グミさん
http://okujo.exblog.jp
にイラストをお願いしました。
これは編集部からのご提案でしたが、
とてもいい雰囲気になり、うれしいです。

力強い大きな字。贅沢なレイアウトになっています。
一話あたりの文字数を
ここまで少なくしたのには理由があって。
離婚に関しては油断すると、
ずるずるといくらでも長く書けてしまうからなんです。

私は自分の息子やその家族の幸福を祈っています。
その幸福に、
自分がまったく関与できていないことは無念ですが。
「断腸の思い」
という言葉の語源について、
思いをはせることがあります。
そんな思いを、とても少ない言葉で書きました。

ネットで書けないことが増えました。

mixi日記で私の日々の思いを
毎日読んでいるような知人たちは
読まなくてもいい新連載かもしれない。

それ以外の方の感想を
お聞かせいただけると幸いに存じます。

いま母が入院しています。
気が塞ぎがちで、
親子のつながりについて
考えることがまた多くなってきました。
そのへんはまた連載の続きで。




【追記】
後藤グミさんの絵を追加しました。
「クレヤン」最新号、
全体も読んでみましたが、
いつもながら未知の街を歩いているような、
いい気分になる雑誌でした。