「クレイジー・ヤン」で新連載を始めました。
クレヤンは(基本)通販限定の、「究極の夫婦雑誌」。
元SPA!編集長のツルシカズヒコさんと、
その奥様である服装家・イラストレーターの
ワタナベ・コウさんが二人で作っています。
デザイン担当はコウさんの弟、わたなべげんさん。
一般の雑誌より定価が高いですが、
私は紙媒体というものは本来、
このくらいの定価をつけないと
採算が合わないのではと思っています。
(普通は赤字ぶんを広告費でまかなってる)
定期購読すると安くなります。
実物を手にとって確認したい方は、
吉祥寺の四月
http://shigatsu.jp
で扱っていますので是非。
四月以外の取り扱っている店に関しては、
公式サイトをご覧ください。
http://www.kureyan.com
クレヤンについては過去にも
何度か紹介を書いてきました。
「クレヤン 枡野」で検索してみて。
*
新連載『結婚もっと失格』は、
『結婚失格』(講談社)の続きのような、
そうでもないような作品です。
「掌編オムニバス小説」
と銘打っていただきました。
短歌+400字の文の繰り返し
というのは、
『淋しいのはお前だけじゃな』(集英社文庫)
のスタイルを踏襲しています。
連載の最後に自筆プロフィールを書きました。
枡野浩一(ますの・こういち)
自筆プロフィール
1968年、東京うまれ。ツルシさんが編集長だ
った頃の「週刊SPA!」で歌人としてデビュー
しました。離婚の顛末は、『結婚失格』(講
談社)、『あるきかたがただしくない』(朝
日新聞社)などの著書に詳しく書いています。
「もっと離婚のことを書いて」と出版社の人
に言われたことは一度もなかったのですが、
初めてクレヤン編集部からそういうご提案を
いただいて、書いてみようと思いました。こ
の「結婚もっと失格」には続きがあります。
同じテーマをちがう角度で繰り返し書くと思
います。くどいかと思いますが、おつきあい
ください。クレヤンのバックナンバーで、著
書に書かなかったような離婚のあれこれも語
っていますので、この機会にご参照ください。
最新刊は、私に似て勉強も運動も苦手らしい
息子がいつか読むように祈って書いた青春小
説『僕は運動おんち』(集英社文庫)。いま、
新しい小説に取り組んでいます。詳しくは公
式ブログで。短歌はtwitterに発表しています。
*
『一人で始める短歌入門』(ちくま文庫)や、
毎日新聞「ここち」の連載『短歌でダイエット』に引き続き、
後藤グミさん
http://okujo.exblog.jp
にイラストをお願いしました。
これは編集部からのご提案でしたが、
とてもいい雰囲気になり、うれしいです。
力強い大きな字。贅沢なレイアウトになっています。
一話あたりの文字数を
ここまで少なくしたのには理由があって。
離婚に関しては油断すると、
ずるずるといくらでも長く書けてしまうからなんです。
私は自分の息子やその家族の幸福を祈っています。
その幸福に、
自分がまったく関与できていないことは無念ですが。
「断腸の思い」
という言葉の語源について、
思いをはせることがあります。
そんな思いを、とても少ない言葉で書きました。
*
ネットで書けないことが増えました。
mixi日記で私の日々の思いを
毎日読んでいるような知人たちは
読まなくてもいい新連載かもしれない。
それ以外の方の感想を
お聞かせいただけると幸いに存じます。
*
いま母が入院しています。
気が塞ぎがちで、
親子のつながりについて
考えることがまた多くなってきました。
そのへんはまた連載の続きで。
【追記】
後藤グミさんの絵を追加しました。
「クレヤン」最新号、
全体も読んでみましたが、
いつもながら未知の街を歩いているような、
いい気分になる雑誌でした。