ラリー遠田の文章が好きだ。
お笑いコラム【この芸人を見よ!28】
前M-1王者NON STYLEが手にした「もうひとつの称号」とは
http://www.cyzo.com/2009/04/post_1904.html
ネット配信のニュースで
お笑いのことを書いているコラムニストは何人かいるけれど、
面白いと思って署名を見ると、いつもこの人。
お笑いを語るのはみんな(私も)大好きだから、
陳腐な意見を知らず知らず書いてしまう。
その中で独自の論を展開していくのって、ほんとうに力がいる。
今回のコラムは難しいことをうまく書いてるなーと思った。
《これらのNON STYLEに対する悪評のほとんどは言いがかりに近いもので、それほど明確な根拠があるというわけではない。そういった評判は、正当性があるから広まっているわけではなく、2位のオードリーが売れまくっているのに1位のNON STYLEは全然売れていない、というストーリーの方が面白いからみんながそっちに乗っかることにした、というだけの話である。 》
のあたり、なかなかこうは書けないよ……。
《ただ、ここで私は、「NON STYLEはそんなひどい目に遭っていてかわいそうだから、みんなもっと彼らを評価してあげよう」などと言いたいわけではない。》
あたりから、最後までの展開もいい。
思えば故・ナンシー関はこういう言い方、うまかったなあ。
キムタクのかっこわるいところを無理やり探すコラムとか、
惚れ惚れする展開の巧さだった。
でもそんなナンシーの仕事ぶりを賞賛しつつ、
少しだけ異議を申し立てるブルボン小林のコラムは凄かった。
品切れで入手困難な本なんだけど。
芥川賞を受賞するまでのドキュメントとしても楽しいし、
いま文庫になればいいのに……。